ウッパマビーチのゴミ問題

問題の所在
ウッパマビーチは、沖縄県東村(ひがしそん)にあり、本島東海岸でも屈指の透明度を誇る、手付かずの自然が残る天然ビーチです。「ウッパマ」とは沖縄の言葉で「大きな浜」を意味し、その名の通り約1kmにわたって続く真っ白な砂浜が特徴です。琉球諸島は、長年の間、黒潮による大陸からの漂着ゴミや、漁具の漂着などが慢性的な問題となっており、これらは地元だけの努力でにわかには解決できるものではありませんが、近年明らかにこれらのゴミに紛れて観光客による、ゴミの投棄、ビーチでの焚き火痕が増加しました。同村の一部は、2021年に「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」世界自然遺産に登録され、コロナ制限解除後の「密を避けた自然体験」需要が高まりから、同村を訪れる観光客、特に個人旅行者が顕著に増加するなど、観光の推進にともなう、新たな環境問題の発生に直面しています。
環境アセスメント
現地アウトドア事業者と行政職員が中心となり、ウッパマビーチのゴミの現状を調査しました。トイレ、シャワー施設周辺へのゴミ投棄、ビーチでの焚火の未処理、テントの残地などの現状が明らかとなりました。また、増加した個人旅行者の移動手段がレンタカーであるため、ピークシーズン時の路上駐車なども新たな問題となっていると説明を受けました。



LNTワークショップ
観光関係だけではなく、子どもたちを含む地元住民の方々に参加していただき、LNTを理解するためのワークショップを行いました。活動はビーチクリーンを行い、集めたゴミが自然分解されるまでどのくらい時間がかかるのか体験しました。プラスチックゴミはもちろんですが、焚き火の残炭が半永久的に分解されないことに、参加者一同驚かされ、あらためてビーチゴミをなんとかしたいという動機が高まりました。


アクションプラン
ワークショップの翌日に、観光関係者、行政職員、及び子どもたちを含む地元住民の有志の方々が参加し、ビーチゴミを無くすためのアクションプランを作成しました。その結果、地元小学生、中学生を中心とした啓発看板の制作、設置や、ゴミが投棄されるトイレ、シャワーを清掃を行い、ゴミを投棄しにくくするなどの具体的な計画が示されました。今回、地元の子どもたちが参加したことにより、子ども目線でさまざまな意見が出され、それらを行政が実現するために予算計上するといった村民全体を巻き込んでアクションプランを策定できたことが大きな成果となりました。


自治体連携
これらのスポットライトと並行して、東村とLNTJは、協働して東村の観光客に対するLNT教育と環境保全を目指し、自治体連携を締結しました。この連携で、「東村公認ガイド利用推進条例」で全ての公認ガイドにLNTの教育を必須とすることが決定しました。


