登山とトイレ
コロナ禍におけるアウトドア人口が増加中。嬉しいことですね。
特に、自然の魅力をより身近に感じられる登山は3密回避ができるとあって、出かける人が多いと聞きます。しかしながら、9月の連休、某キャンプ場では1000張にのぼるテントが張られ、トイレは驚きの1時間待ちというニュースも耳にしました。(ここまでくると3密回避?と疑問に思いますが…。)
今回はそんな「登山でのトイレ」に関する記事です。
新型コロナウイルスの影響で、今年度いっぱい営業を休止している山小屋もあります。感染拡大のためトイレを閉鎖しているところもありますし、登山中、尿便意はいつ襲ってくるかなんて誰にも予想できません。では「もし立ち寄る予定だった山小屋が休業中だったら?」「もし登山中にトイレに行きたくなったら?」皆さんはどうしますか?
withコロナ時代、すべての人が自然を楽しむために、LNTの観点から「適切なし尿の処理」について考えてみましょう。
○事前に目的地の情報を調べよう
事前に、行く予定の目的地について調べておくようにしましょう。山小屋のウェブページのみならず、最近はSNSを利用して情報発信をしているところもあるようです。必要に応じて直接問い合わせることも大切です。事前の計画段階で、混雑しない時を選んで予定を立てると快適に登山ができそうですね。
○活動開始前にトイレのある施設で済ませておこう
活動中にトイレに行くことがないよう、活動を始める前にホームベースとなる施設のトイレで用を足しておくようにしましょう。活動中にトイレへ行く確立を減らすことが大切です。
○施設を利用しよう
山小屋が営業している、またはトイレを開放している場合は、そのトイレを使用するようにしましょう。その際、トイレットペーパーと手指消毒剤を持参するとベストです。(特にトイレのみ解放している施設では、トイレットペーパーの予備がなくなっている可能性があります。)また、トイレットペーパーの処分の仕方は、その施設・山小屋によって異なりますので必ず確認をするようにしましょう。トイレ後はしっかり消毒を。
○適切な場所を選択しよう
キャンプ場や登山道付近での排泄物は、その場の景観を悪化させるだけでなく、水源付近での排泄物は水場や沢水等を汚染させてしまう可能性があります。万が一、施設が利用できない場合、登山中にトイレに行きたくなってしまった場合は、水源、キャンプ場、登山道から60m離れているところで用を足しましょう。便の場合は、なるべく携帯トイレを持参するようにし、持ち帰るようにしましょう。
○トイレで使ったものはプープバックにパックしよう
予めプープバックを用意しておき、使用したトイレットペーパーをパックして持ち帰るようにしましょう。
○適切な便の処理をしよう
梱包・持ち帰りが不可能な場合は、水源、キャンプ場、トレイルから60m離れたところで、深さ20cmの穴を掘り、その穴に用を足します。その後、黒土と攪拌し分解を早める工夫をし、動物が掘り起こさないようし尿を埋めます。トイレットペーパーは持ち帰ることが望ましいですが、梱包できない場合は、便と一緒に攪拌して埋めます。
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