多摩川を世界一きれいな川に
柴田大吾さん
今回は青梅市御岳渓谷で、ラフティングツアーや、レースラフティング大会を主催する、LNTJ団体メンバーのみたけレースラフティングクラブ代表柴田大吾さんにお話を伺いました。
柴田さんは、大学時代の探検部でのラフティングとの出会いをきっかけに、レースラフティングの世界へとのめり込みました。大学卒業は、レースラフティング 実業団チームに所属し、日本を代表するラフティングの競技者として、世界各国の激流を渡り歩きました。
その後レースを引退し、ラフティングガイドがお客さんを乗せて川を下る、いわゆる商業ラフティングではなく、クルーが全員が一丸となり、ゴールを目指すレースラフティングの魅力をより多くの人に伝えるために、御岳渓谷で現在の会社を設立し、国際大会の運営や、レースラフティングの大会の主催などを通じて、レースラフティングの魅力を伝え続けました。
ところが、2019年の大型の台風の影響により、御岳渓谷が大会開催不可能となるような壊滅的なダメージを受け、やむなく大会を中止し、大会参加予定者とともに、リバークリーンを行ったところ、これまで関わりのあまり深くならなかった、地元住民の方々や、パドリング以外のアウトドアコミュニティーとも連携し、御岳渓谷を蘇らせることに成功しまいた。
それまで、レースや、アクティビティの楽しさだけに目を向けていたところ、そのアクティビティが楽しいのは、地元住民の方々が受け入れくださったり、そもそもその自然環境が美しいからこそ楽しいということ改めて気づき、活動は、レースラフティングをベースにしながら、御岳渓谷だけでなく、その下流であり、大都市東京を貫く多摩川のリバークリーンへと活動が発展していきます。
その後、イベントとして、リバークリーンを定期的に開催し、多いときは一度に2トンほどの川ゴミを回収するなど、リバークリーンを通じて、人の生活から出るゴミ問題について、社会にメッセージを送っています。
水は私たち命の源ですし、私たちの豊かな生活を支える地球循環の象徴です。そんな水の汚れは、私たち社会の汚れであるし、一人ひとりの心の汚れ象徴かもしれません。柴田さんは、パドリングという自然との関わりと通じて、私たちの社会に、とても大切なメッセージを発信し続けています。